水を飲んでも喉は潤わない!?「喉を潤す方法」
カラオケなどで歌う前、あなたは喉を潤すために水やジュースを飲みますか?
実はそれ、あんまり意味ないです。
歌う前に「喉を潤したい」というのは、つまり「声帯を潤したい」ということですよね。
画像の通り、声帯は「気管」に存在します。しかし、飲んだ水は「食道」に流れていくのです。
喉は食べ物や飲み物を飲み込んだ時、それが気管から肺に入ってしまわないように「喉頭蓋」という部分が気管にフタをします。なので、水をいくら飲んだところで声帯に水はかからないのです。
同様に、「喉に良い飲み物」や「のど飴」も声帯に直接的な影響はありません。
また、口の中や喉は唾液や粘膜などによって保湿されているため、何の保湿成分も含まれていない水では「保湿」はできません。もちろん一時的には潤いますが、むしろ唾液などを洗い流してしまい逆に乾燥の原因にもなります。
声帯が潤う仕組み
では、声帯はどのように潤されるか。これは大きく分けて2つあります。
・体内からの分泌
声帯は喉にある分泌腺から粘膜が分泌されています。
これは「身体の中にある水分」なので、声帯の潤いを保つには身体の水分を保つ必要があります。
具体的な方法としては、こまめな水分補給です。
〝今〟水を飲んだから〝今〟声帯が潤うというわけではありません。常に身体全体の水分量を維持しましょう。
カフェインが含まれている飲み物は利尿作用があり身体から水分をら出すのであまり良くはありませんが、その分しっかり補給していれば大きな問題ありません。
・湿った空気を吸う
水は食道に流れてしまいますが、空気は気管に流れます。つまり、水分を多く含んだ湿度の高い空気を吸うことで直接的に声帯を潤わせることができます。
一番効果的なのは、やはり「加湿器」ですね。蒸気を吸い込めば喉はかなり潤います。
しかし、カラオケに加湿器を持っていくわけにはいきませんよね。
実は加湿器の他にもっと簡単な方法があります。
それは「鼻呼吸」です。
口で呼吸した場合、乾燥した空気がダイレクトで喉に流れてしまいます。
しかし、鼻で空気を吸い込む場合、口の中の水分を巻き込んで湿った温かい空気が声帯を通り抜けます。
実際に試してみてください。
口で吸った場合、冷たく乾燥した空気が入ってきて喉の奥が乾燥する感覚があると思います。
一方、口を閉じ鼻で吸った場合は喉に風が当たるという感覚はほとんどないと思います。
鼻呼吸を使った「声帯を潤す方法」を1つ紹介します。
口に水を含み、鼻呼吸をしまくりましょう。口の中で「擬似加湿器」の完成です。